dockerが流行している。
そのイメージが公開されているリポジトリを見るとLinuxベースの多彩な開発ツールや環境が手に入る。
新しい技術を試しにいじくるにはdockerは最適だろう。

最近ではcloudベースの開発環境サービスの母体にも多く使用されており、
などが代表的なサービスだ。これらもCaaS(Container as a Service)とは言えるが、あくまで開発・テスト環境としての利用を前提としているように思える。
グローバルなURLで公開は出来るのだが、ドメイン名やポート番号が限定されていたり、プロセス起動毎に変動したりするので、本格的なアプリの提供の前に限られたメンバーに公開して、口コミで拡げてもらおうとした場合にでも不便だ。

スモールスタートからある程度までスケーリングするようなサービスをdockerイメージをそのまま使って公開できるサービスとして、sloppy.io(http://sloppy.io/)という「Dokcer Hosting Cloud」サービスがベータ版として限定公開されている。
自分の作ったdokcerイメージをリポジトリに格納すれば、あとはsloppy.ioにお任せという段取り。
コマンドベースのツールがWIndows(64bit限定)、Linux、Mac用に提供されており、これを用いて、
  • sloppy.ioのアカウントへのログイン、ログアウト
  • イメージからのコンテナインスタンスのスタート、リスタート
  • インスタンスの管理、停止
などができる。一旦稼働したインスタンスはログアウトしても停止させるまで稼働している。
そのインスタンスにはsloppy.zoneドメインのサブドメインまたは自分の管理するドメインを割り当てられるのでグローバルなサービスが提供できる。
もろもろの設定はjsonファイルで定義し、これをsloppyコマンドに与えて起動する仕組みで、
  • 起動すべきコンテナイメージとそれらの依存関係
  • URLやポート番号
  • 再起動するためのヘルスチェック条件
などを定義する。sloppy(手抜き・ずさん)という名前にふさわしくない充実ぶりだ。

dockerは本番業務に使うのはセキュリティ、安定性の面で不安があるというのが現在の世間の認識のようだが、スタートアップ段階での利用には適しているように思う。
例えばsloppyを使ってベータサイトを公開して、クラウドファンディングで本格サービス稼働の資金を集めるみたいなことは出来そうだ。
ちなみにsloppy.ioのページには「No matter if you build e-commerce sites, online marketing campaigns or mobile backends. 」とか「Making our service 2x faster than both Amazon EC2 and the Rackspace Cloud.」書いてあり、ヘビーでミッションクリティカルなサービスにも使って欲しそうな感じがする。